寺宝Temple tresure
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寺宝
Temple tresure
臨済宗妙心寺派 臨滹山 大仙寺の寺宝
チャンパ香炉
大仙寺に伝来する緑釉のチャンパ香炉があります。チャンパ焼とはベトナム南部の焼物のことで、大仙寺に伝わる緑釉香炉は、中国宋青磁の器型を思わせ、インド風の緑色が鮮やかです。日本の伝世品のなかでは珍品で貴重な物といえます。占城(チャンパ)国は百年頃から1697年まで続きました。 チャンパ香炉は、八世愚堂国師が耳の付け根を修補したと箱に記載されています。愚堂国師は天正五年(1577)に生まれ寛文元年(1661)に歿しています。
達磨図
‐蒙山徳異賛 紙本墨画‐
半身の達磨に元時代の禅僧蒙山徳異(1231-?)が着賛する。達磨は前歯二本で下唇を噛み、上目遣いで左下を見つめる。左右の瞳がそれぞれ他方向を向くことで、一般的な達磨のギョロリと睨む様な表現とは異なる、一種謔味のある表情をみせます。 肉身部の輪郭線には鉄線描に近い墨線を用い、髭、髪、眉はぼかしによるやわらかな表現を用いています。 また、瞳に一際濃い墨を入れる事で面貌を引き締めています。
開山東陽和尚墨跡
-東陽英朝 紙本墨書-
大仙寺開山・東陽英朝(1428-1504)による墨跡。その内容は、仏眼清遠(1067-1120)の語録『舒州龍門仏眼和尚語録』(仏眼清遠法嗣である善悟の編集、『古尊宿語録』所収)に収められている「三自省察」を揮毫したものです。「三自省察」は三つの偈からなる自省懺悔のことばです。 仏眼清遠は中国北宋時代における臨済宗陽岐派の禅匠です。本作は、比較的謹直な筆攻です。五祖法演の法を嗣ぎ、圜悟克勤・沸鑑慧懃とともに東山の三仏と称されます。本作は、比較的謹直な筆攻です。
蘭石図
-鉄舟徳済自画賛 絹本墨画-
鉄舟徳済(?-1366)は、南北朝時代の臨済宗の僧です。道号は鉄舟、法諱は徳済。はじめは大覚派の僧について出家したと考えられており、その後中国元に留学し、廬山円通寺の竺田悟心、金陵保寧寺の古林清茂、さらに月江正印、南楚師説等に参じた。本作は、大石とその奥に描かれた蘭、下草から構成されている。大石は、筆の腹をつかい、重量感を表現し、その影からは蘭がのびやかに描かれています。一番手前には、剣山のような鋭い下草を濃い墨で描き画面に奥行きを与えています。
叭々鳥図(ははちょうず)
-万里集九賛 紙本墨画-
叭々鳥とは、ムクドリ科の鳥です。全身黒色、翼に白斑、嘴の上に羽冠をもち、鳴き声がよく、飼い鳥とされ、日本では室町時代以降、花鳥画は代表的な画題となりました。 本作は、早い筆致で輪郭線のない没骨技法を用いて叭々鳥を描いています。背景を省略することで叭々鳥の存在感が協調されています。寺伝では前古右京筆となっているものの、詳細は不明。しかし、その画趣から専門的な画技を学んだ人物の手によると推測されています。叭々鳥図は岐阜県文化財にも登録されています。
つり手型縄文土器
加茂郡八百津町八百津に所在する臨済宗の古刹大仙寺の宝蔵品で、欠損もなく原形をよく保っており釣手土器と呼ばれる縄文土器である。
釣手部全面に半截竹管押引きによる蕨手[わらびて]状の爪形文を縦横に施し、胴部は浅く無文である。
器壁は、煤けて黒光りしている。高さは14.6cm、最大幅18.9cm、底部径7.2cmの縄文時代中期の遺物である。
(岐阜県HPより引用)